「……夏希?」



様子がおかしい夏希を心配して、声をかける。

すると、夏希はプイッと反対方向を向いてしまう。


な、なんなの!?

颯希くんも心配そうにしてるのに!



「自惚れんなよ!可愛いっつったのは、カッコのことだから!」

「……はい?」

「別に、陽菜のことを可愛いって言ったわけじゃねぇから!」



え、じゃあ、結局……冗談だったってこと?


怪訝な表情になりながらも、夏希を見ていると、あることに気づいた。



「夏希……顔、赤くない?大丈夫?」