「颯希くん!おはよー!!」



すぐにドアを開けると、まず視界に入ってきたのは夏希だった。


……待て。

夏希もいたの!?


夏希は仏頂面で立っていて、なんとなく目を逸らす。

あたし、なにもしてないよね……!?



「陽菜ちゃん!」



可愛らしい声が下から聞こえて、あたしはその場にかがむ。


颯希くんの頭をなでなですると、うれしそうに目を細めた。



「可愛い!!」

「わっ!陽菜ちゃん!?」



あまりの可愛さに、颯希くんをギュッと抱き締める。