「それでもまだとぼけるつもりか?あ?」 鋭く睨むと女はじりじりと後ろに下がってゆく。 「おい,聞いて…「進~,それよか先に奈々穂でしょ~?」」 俺をなだめるように肩を掴んだのは,涼だった。 「涼…」 「そこの女の子たち~」 涼は俺を後ろに下げて女の子に近づき。 「これ以上奈々穂に何かしてみろ。女子であろうがなんだろうが,容赦なく」 ギギギ…とフェンスが唸りをあげる。 「こうなるよ~?」 「ひ…っ」 「覚えとけよ,馬鹿女共が」 涼は静かにフェンスから手を離す。