明日の君は笑う



「そういうなよー」


「俺より近いって言うのがむかつくんだよねー」


「本当,負けず嫌いだよなー双葉」


「当たり前」


ぶすっとしたままの双葉と,涼があがってくるのを見ていると,加賀っちより先に涼が出てきた。


「ほらー,俺らも加賀ちゃんと喋ろうよー」


俺の腕を引っ張って加賀っちの方へいく。



「加賀ちゃーん!大丈夫ー?」


「おぼれてたのか?!」


俺らが声をかけると。


「全国クラスじゃ,あの時間は普通なんだと」


涼がプールサイドにもたれかかったまま,言う。

え?全国って…。