「ちょっと待ってー。どういうことー?」 俺だってわからない。 まあ,確かに京都に旅行に行くっていってたからまあ,しょうがないけど。 旅行くらいでこんな怪訝そうな顔しないだろう。 「加賀ちゃんなら京都でしょー?知ってるよー」 「…え?」 ははっと笑いながら双葉が言うと,女の子は目を見開いた。 「え,聞いてないんですか?」 「何をー?」 「加賀さんは今日からしばらくロンドンですよ?」 嘘だ。 うそだといってほしい。