ニッと口角を上げて。 「興味,あるんだよね。奈々穂に」 ああ,まただ。 コイツは悲しい表情を浮かべている。 何でそんな顔する。 「で?何か分かった?」 「…家族構成は5人家族。父母兄2人に奈々穂だ」 「んで,兄があの綺麗な人と元気な人ね」 「そ。住所も分かった。それで」 俺はガラステーブルにおいてあった紙を,遊馬に差し出した。 「それだろ?お前がいってたやつは」 「……やっぱりね。こんなとこだっておもったよ」