そう言って女の子が振り上げた手を見届けて
あたしはぎゅっと目をつぶった。



「何好き勝手やってんの」



聞こえたのは冷たい声なのに、
裏腹に優しく腕を引かれた。



え……?



ゆっくり目を開けると、青久が
あたしの前にいた。



「俺のはるに何してんの?」



あまりにも冷たい声だったから
さすがのあたしもビクリとした。



「いや……あたしたちは別に……」



「何もしてないとか、言い逃れはできねえよ?」