「とりあえず、はるは瀧本くんを
捕まえて離さないようにしなきゃね」



「えっ?」



「あんないい人。いないよ」



ーーーどこがいい人だ。



自分勝手で、あたしを振り回して。
たくさん泣かされたんだから。



でも……。



あたしは昨日と、今日のことを思い出した。



全部、あたしのためにしてくれたこと。



あたしが好きだった、青久と
何も変わってないんじゃないかな。



なんて考えながら、先生に呼ばれて
職員室に行った青久を、お弁当を
食べ終わってから待っているあたしがいた。