「なに、頼みます?」 いつものお姉さんがメニューを持ってきてくれて、あたしは音さんにメニューを見せる。 「わたし、ホットのアールグレイ」 「あ、じゃああたしはホットミルクで」 本当はもっと迷っていたかったんだけど、青久といるときはもっともっと悩むんだけど。 音さんがあまりにもあっさり決めちゃうもんだから、あたしは目に付いたメニューを口にした。 その様子にお姉さんは少し微笑んで、奥に消えていった。