「婚、約者……」 「あれ、まだ教えられてなかったの?青久は婿養子になってわたしの病院を継ぐのよ」 「え……?」 言葉もないあたしに、音さんが次々に衝撃を与える。 大切な人は、婚約者で。 音さんと青久はじき結婚。 青久は音さんの病院を継ぐ。 たくさんのことが頭の中を埋め尽くして、あたしは何も言えなくなった。 つまり、2年前青久があたしの前から消えた原因は、この音さん。 青久のお父さんお母さんの病院に援助しているのが、音さんの病院。 すべてが、繋がってしまった。