「えっ!ちょ……はるあれ!」



あたしの話を聞いていたはずの真里が急に驚きの声をあげて、何かを指差す。



指先の方に目をやるとそこにはーーー……。



よく見る、服装。見慣れた、顔。
その横には、綺麗な女の人。



嘘でしょ。なんでここに。



「あお、く…………」



なんでこんなところにいるの。



こちらに歩いてきていた2人は、あたしの姿を捉えるなり足を止めた。



正確には、前を歩いていた青久の足が。



すぐに確信した。一緒にいるのが音さんだってこと。