「はるも、本当は気づいてたんでしょ?音さんが原因なんじゃないかって」 「……うん」 自分じゃ確信が持てないとか、また考えすぎなんじゃないかなとか。 そんなことばっかり考えていたけど。 あのとき青久が電話していた相手は、紛れもなく音さんという女の人で。 青久が連絡をくれなくなったのは、音さんが関わっているからだってちゃんとわかっていて。 青久にとって音さんが何か特別な人だっていうことにも、ちゃんと気づいてた。