「何言ってんのよはる」



顔を上げると、薄ピンクの浴衣をまとった真里が笑っていた。



「こういうときこそ、頼りなさい」



「真里…………」



ここが楽しい雰囲気の夏祭りの会場であることも忘れて、あたしの瞳からは次々と涙がこぼれた。



「あーもう泣かないの」



「ありがとうーーーー」



夏祭りに誘ってくれたのだって、あたしが元気ないの気づいてくれたからだよね。



ありがとう、真里。



それからあたしは、真里に青久からずっと連絡がないことを話した。