「……もう少し、こうしてていい?」



一緒に居られる時間は、大切にしたい。
ひとときも離れたくないんだ。



「ーーーいいよ、好きなだけそうしてな」



やったあ。じゃあお言葉に甘えて。



ぎゅーっと抱きしめると、優しく抱きしめ返してくれた。



ーーー幸せだな。




体育祭が終わってからというもの、前よりは一緒にいる時間が増えたあたしたち。



青久が心配してくれたからかな。
だとしたら嬉しいな。



「今日は、帰るの?」




聞きたくないけど、聞かなきゃいけない。