さらに黒田くんが痛そうに顔を歪めた。



ーーーーやばいってば!!



「青久!お願いだからやめて!!!!」



思い切り叫ぶと、ピタリと青久の動きが止まって、ゆっくりと手を離した。



黒田くんが解放され、ホッとしたあたしは
表情のない青久に近づいて、ソッと手を取る。




「青久」



「大丈夫か、はる」



真剣な顔で、青久があたしを見る。




「……大丈夫だよ、ありがとう」




助けに来てくれたんだよね。
体育祭なんか行かないって言ってたのに。



それだけで、さっきの出来事なんて忘れちゃうくらい嬉しかったんだよ、あたし。