「早くしてくれる?急いでんだけど」 あたしの言葉を無視して、真新しい 制服に身を包んだ青久が不機嫌そうに言う。 っていうかそれ。 「うちの学校の制服?」 「当たり前だろ。早く準備しろ」 それだけ言ってベッドから降りるとドアに向かう。 「え、な、なんで」 「迎えに来るっつったろ。 朝からいらつかせんな」 「えっと……」 「先下いってるから。10分で準備しろよ」 わかったな、と念を押して、青久は トントンと階段を降りていった。