「おいこら、起きろよ」 一晩中青久のことを考えて眠れなかった あたしを起こす、ぶっきらぼうな声。 いやだ、寝かせて。 心の中でそう言い再び眠りにつこうと すると、思いっきりおでこを弾かれた。 「……いたっ!!」 「起きろよ。俺まで遅刻するだろ」 聞き覚えのある、声。この声ーーー。 ゆっくり目を開けて、絶句。 あたしの前には、黒髪に綺麗な顔の男。 「あ、青久!!?」 ななな、なんでここに?!