隣の悪魔はご機嫌ナナメ




冷たい瞳も無愛想な態度も、全然ちがう。



こんな人じゃなかった。



青久はもっと、優しくてよく笑う
太陽みたいな男の子だったのに。



どうしてこんなに変わってしまったの?



「着いたぞ」



言われて顔を上げると、見慣れた家の前。



もう、着いちゃったんだ。
すぐだったな……。



「変わってねーな。はるの家」



はると呼ぶ声は、何も変わってない気がした。



「よく来てたもんね」



「おばちゃんたちは元気か?」



「元気だよ。寄ってく?」



そう言ったあとで、ハッとした。