悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~



初対面のはずなのに、彼の異国の不思議な雰囲気が、私を惑わせた。


……ルカ。


その名前、どこかで聞いたことあるような……。


似たような名前の人がいたっけ?


彼の席は、あたしの後ろだった。


別に人見知りするってわけじゃないのに、彼が後ろの席に座った瞬間変な緊張感で背筋が伸びた。


「ねぇねぇ!!ルカ様は、どこの国から来たの?」


「すごくキレイな瞳だよねー。グリーンってことは、イギリスとか?」


「どこかの王子様とかだったりしてー」


「あー、それ超あり得るー!!」


HRが終わると、早速イケメンの彼とコミュニケーションを取ろうと梓やクラスメイトの女子達が集まり始めた。


前の席のあたしは邪魔みたいだったけど、少しだけ、ほんの少しだけ彼のことが気になって、興味ない振りをして席に座って耳を澄ませる。