悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~



「うわ~っ。朝から仲良く登校っすか?」


正門をくぐった瞬間、背後から声を掛けられ肩をビクつかせながら振り返る。


すかさずルカがあたしの前に出てきたので、その声の主の姿は拝めなかったけれど、あの声は……。


「貴様、何しに来た」


ルカの声が低い。


昨日みたいに黒い影は出さないでね……。


「何しにって、そんな怖い顔で睨まないで下さいよ。僕はただ朝の挨拶を」


「必要ない」


庵可くんの声を遮ったルカ。


「今後気安く声をかけるな。わかったか。さもなくば」


「あの礼儀正しい執事に言いつけるって?」


今度は庵可くんがルカの言葉を遮って、スッとルカの後ろに隠れるあたしを覗き込んできた。


今日もフワフワにセットされてる茶髪の髪。


肌の白さが、朝日に反射してとても眩しい。


「おはようございます。サラ先輩」


「お、おはよう」