「あたし、今、梓と一緒に学校の図書室で課題をやっていたんですけど、その時、ある本棚の前でこの指輪が反応したんです‼」
ルカとフランさん、そしてヘイリが目を見合わせる。
「ルカ‼この指輪映写機みたいになったの‼」
「なに!?」
ルカの眉がピクリと動く。
「あたし、日食のことが気になって天体の本棚のあたりにいたんだけど、そしたら、この指輪が急に光り出して……」
「…………」
「本の背表紙がスクリーンになったかのように、ルカの図書室が映し出されたの‼」
あたしが早口で言うと、みんな一瞬何のことだと固まったけど、ルカ、フランさん、ヘイリの3人は同時に『まさか!』と息を飲んだ。
「ここの図書室と、学校の図書室が繋がっていると言いたいのか?」
ルカに聞かれ、あたしは息を整えながら大きく頷いた。
「でも、どうして学校の図書室が関係してるのだ?」
ヘイリが理解し難いと言うように、顎に手を当て考える。
「あたし、前に見たことあるの‼」
鼓動が速くなって、どんどん早口になる。


