あたしは学校からの帰り、そのままルカの屋敷まで走った。
考えてみたら、いつもシキが迎えに来てくれていたから、自分から向かうのは初めてだ。
走って走って、汗が首から流れても立ち止まることなく走った。
あたしがこのネックレスや指輪をつけているからか、結界の中へはすんなり入ることが出来た。
山の中を走ってのぼり、目の前に見えてきた大きな屋敷の門。
息が切れてつばを飲み込んで門に走り込むと、屋敷の中からすぐに数人のメイドさんが走って玄関から出てきて、あたしの体を支えてくれた。
「サラ様‼一体どうなされたのですか?」
「こんなに汗を……。すぐに医者を」
「いいの‼」
あたしは、メイド達の言葉を遮って、カラカラになった喉から声を絞り出した。
「いいの‼医者はいいの‼すぐにルカを呼んで‼」
全力で走ってきたので、足に力が入らない。
両側からメイドさんが体を支えてくれるけど、バランスをうまくとれないあたしは、ガタガタと体を赤いじゅうたんの上に崩した。
だけど、立たなきゃ。
こんなことで崩れてたってダメだ。


