「サラ。これって……」
梓は周りを気にして更に口を塞ぐと、すぐにあたしに近寄って来た。
「ルカ様のとこの図書室だよね?」
「う、うん。何故か今急に指輪が反応して……」
あたしは言ってハッとした。
まさかっ!!
あたしは指輪の光が伸びている本を手にとって開いてみた。
震える手でパラパラページをめくってみたけど、別に変わったところはない。
あたしの慌てように、梓は不安そうな表情であたしを見ていた。
「どうしたの?サラ」
「ねぇ、梓‼あたし、わかったかも‼」
思わず大声を出してしまい、しまったと口を手で押させる。
「わかったって、なにが?」
梓に聞かれたけど、今ここで梓に説明をしている暇はない。
梓には悪いけど、ルカ達にこれを伝える方が先だ。
全て解決した後に、梓には説明しよう。
「あたし、ちょっとルカの所行ってくる!」
「ちょ!サラ‼」


