「サラ、よく聞け」
あたしはゴクリとつばを飲み込む。
「フェスティバルが始まる前、俺がメイド達が行方不明になっていると話したのを覚えているか?」
「うん」
「実は、そのメイド達も死体で発見されてるんだ」
……え?
嘘……。
「原因は調査中だが、このフェスティバルはその犯人探しの為でもあった」
犯人探しの、為……?
「死体で見つかったメイド達には、ある共通点がある。それに、父上が最初に気づいたのだ」
あたしがフランさんに目を向けると、フランさんは苦しそうに頷いた。
「共通点って……なに?」
声が震える。
「昨日、見ただろう?地下の牢獄を」
答えたのはルカではヘイリだった。
ヘイリを見ると、ヘイリの真剣な瞳があたしに刺さった。
「殺されたメイド達は皆、あの牢獄に奴隷を収容し、上からの指示を、ムチや火などであぶっていたヤツらに伝えていたヒトばかりなのだ」
ヘイリの話しを聞きながら、どんどんあたしの眉間にシワガ寄っていく。


