「サラ、見るな」
ルカがあたしの体を支える。
死体を見たのは初めだ……。
布で覆われていても、恐怖が押し寄せる。
なんで腕が紫色に変色してるの?
「サラ!ダメだ!見るな!!」
亡くなって、そんなに時間が経ってたの!?
なんで?
誰が、何の目的でこんなこと……。
「サラ‼見るなと言っているだろう‼」
身動きが取れずずっと死体を見て固まっているあたしの肩をルカが強引に引いて、自分の胸にあたしの顔を押し当てた。
ルカの胸で、視界は真っ暗。
なのに、白い布と紫色に変色した腕が目に焼き付いて離れない。
怖い……。
なんで……?
何が起こってるの……!?
「とりあえず、死体を運び出そう。誰が手伝ってくれ」
フランさんの声が聞こえる。
そして、バタバタと部屋に入ってくる数名の足音も聞こえた。


