「フラン様~‼」
数人のメイドさんの大声。
焦っている声だった。
「フラン様~!!フラン様~!!」
何度も何度も大声が聞こえたので、あたしは慌ててドアを開け廊下を左右見る。
メイドさんが5,6人、廊下を走っていた。
「どうしたの?何があったの!?」
あたしの後ろから顔を出した梓が驚く。
あたしは、後から走ってきたひとりのメイドさんを引きとめて事情を聞くと、メイドさんは顔を青ざめて震える声で言った。
「め、メイドが、ひとり、部屋で、し、死んで……」
小さな声で必死に言ったメイドさんは、恐怖に口を塞ぎ体が細かく震えていた。
し、死んだ!?
なんで!?


