悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~



「あの時、ヘンリーの後ろを歩いてたらグググってこのネックレスがあたしの体を後ろに引いたの!」


あたしが言うと、梓が何かを思いだしたかのように人差し指を立てて目を丸くした。


「わかった!あの時でしょ?サラがルカ様に引っ張らないでって文句言った日‼」


あたしも梓と同じように目を丸くして人差し指を立てる。


「ルカが引っ張ってると思ってルカに怒ったけど、ルカはやってないって言ってた。あの時はルカが嘘をついてると思ったけど、アイツは本当に何もしてなかったんだ」


あたし達は、ネックレスの不思議な力に驚いて、ネックレスを眺める。


「このネックレスが、彼は危険だって、あたしに教えてくれてたんだよ。だとしたら、これから先も、このネックレスが何かしら反応するかもしれない」


梓がゴクリとつばを飲み込んだので、あたしもつられてゴクリと飲み込む。


「梓、この城にいる間、出来るだけひとりにならないようにしてね。行動する時は、シキや他のメイドさん達と一緒にいて」