あたしはルカの方に顔を向ける。 暗闇に慣れてきた目が、ぼんやりとルカの寝顔を映す。 魔界の王子の無防備な姿。 口を少し開け寝ていた。 「こんなにすぐ寝ちゃうなんて、相当疲れてたのかな」 あたしの小さく出した声も、かすれてしまった。 魔界に行ったら、ルカとはあまり接せれなくなるのか……。 寂しいけど、仕方ないか。 王子なんだもんね。 それにその方が、色々調べるのにいいかもしれない。 ヘンリーについて、とことん調べてみよう。 おやすみ、ルカ。 また、明日ね。