「て、てか、その登場の仕方やめてよ!!心臓に悪い‼」
あたしは心臓を手で押さえ、ゴクリとつばを飲み込んだ。
本当に怖くて、喉がカラカラ。
以前、あたしがヘイリに牢屋に閉じ込められた日も、ルカはこうやって壁に顔だけ出して現れた。
2度目だけど、やっぱり、これは何度見ても慣れないと思う。
ていうか、なんでルカがあたしの部屋に来るのよ!!
ルカは眉ひとつ動かすことなく、壁から顔をユラリと出し、手、足、胴体と、ゆっくり全身を出してきた。
壁が水で出来てるんじゃないかと思うくらい、ルカが出てきた場所がユラユラ揺れ、ルカが完全に出てくると、いつもの壁に戻った。
ルカは魔界から戻ってそのままウチに来たのか、黒いズボンに上は白いシャツのみだった。
シャツは肘まで腕まくりをしていて、ボタンも第二ボタンまで開けている。
ルカは、あたしのベッドに腰掛け首をグルリと回してあたしを見た。
「何で今日何も言わずに帰った?」
「な、なんでって?別に?あたしの気まぐれ。いつものことじゃん?」


