この紙をただ眺めてるだけで、何にも浮かんでこないしな……。
「ああ……考えれば考えるだけややこしくなる~!!!!」
「何を考えるのだ」
「……ッ!?」
頭をガシガシかきながら椅子の背もたれにのけ反った、その時。
この部屋でするはずのないルカの声が聞こえ、あたしはのけ反ったまま目を見開いた。
背もたれにのけ反ったまま瞳に映るのは反転した部屋の様子。
そして、ベッドがある壁からルカの顔だけが出ていた。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
あまりに驚きすぎて、あたしは椅子から落ちてしまった。
すぐに体を起こし、机の上にお尻を乗せジリジリと限界まで逃げる。
「な、な、な、何してるの!?」
恐怖で速まる鼓動が、あたしの言葉を不安定に揺らす。
「それはこっちのセリフだ。おまえこそ何をしている?」
無表情で言ったルカは、顔だけ出したままあたしをジッと見てくる。
「あ、あたしは、別に、何も……」
ルカに見られないように、さっきの紙を机に置いていた教科書の下にこっそり隠す。


