「一度、結界が緩んで庵可さん達が屋敷内に入って来られたでしょう?それと同じように、いつ、また結界が緩むかわかりません。サラ様がおひとりの時もし結界が緩んだりしたら、私達はサラ様をお助けできないではありませんか」


「……そんなに危険なの?」


ルカがあたしにこの指輪をつけたり、シキが必死になってあたしを守ろうとしたり。


そんなことをしないといけないくらい、大きな事件が起こってるの?


シキはつばをゴクリと飲み込み、しっかりと声を出した。


「何者かが、動き始めているのです」