「は?指輪!?」
まさに指輪が入っている、小さな箱だった。
「そ、そんな!!結婚ってマジで?え?もう?あたしまだ高校生なんですけど!!」
頭が混乱して一気に言うと、ルカは「はぁ?」とギュッと眉間にシワを寄せた。
「誰が今すぐ結婚をすると言った。いいから黙って手を出せ!!」
ルカは乱暴にあたしの右腕を掴むと、何の気持ちもなさそうに指輪を薬指にはめる。
なんで右手?
普通左手なんじゃ……。
「良いか。ネックレスと同様、その指輪も肌身離さず付けいろ」
「……え?」
なんで急に……。
ルカは真剣な表情であたしを見下ろしていた。
「何か変わったことがあったら、すぐに俺やシキに言え」
「……え?なんで?」
「わかったのか?」
急に真剣な話題になり、あたしが返事に戸惑っていると、ルカは少し怒ったような心配しているような、そんな表情になった。


