私が
隆弘さんの歌を歌うことになって
一週間後。
私はボイトレに励んでいた。
「はぁ〜。」
隆弘さんの声になるって言ったけど
それがどれだけ大変なことか。
「頑張ろう。」
「…。
いいんじゃない?」
その声に振り向くと
ライトさんが立っていた。
「お前が頑張ってくれてるから
隆弘も頑張ってるのだと…思う。
…多分。」
「多分は余計ですよ。」
私は伸びをして
ボイトレに励む。
「ボイトレ練習は
今日はで終わりね!
ゆめちゃんは
元がいいから自信持ってね!」
ボイトレの先生は
ウインクをする。
「ありがとうございました!」
私は
深々と頭を下げて
ボイトレ室をライトさんと出た。