結局、美子もついてきて、五人で野外を歩く。

「ねぇ、どこに向かってるのかな?」

「目撃現場。」

おいおい。そう怪訝そうな顔をしないでよ。
事実なんだからさ。

「たしかここら辺の……あ、いた。」

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!!?」

雷雨が発狂するのも無理はない。
目の前に巨大な怪物が現れたら誰だって雷雨みたいになるだろう。

「こいつを倒してほしいって依頼がきたんだ。
倒してくるから、ちょっとここで待っててくれるかな。」

「おい。無茶だ。
素人目にもわかる。お前とアイツじゃ霊力は絶対にあっちの方が上だろう。危険だ。」

「へぇ。心配してくれるの。
総長さんってばやさしーい。

でも、そういうのは私の戦いを見てもらってからもう一回聞くよ。」

さてさて、どれくらいの力でいけばいいかな。
3割?
んー、三人に実力をわかってもらうためにも、5割でいっとこっと。

「来いよデカブツ。コテンパンにしてあげるからさ。」

手をちょいちょいっとして挑発する。
さぁ、悪霊退治といきますか!