それからまた異変があったのは三時間目の国語の時間だった。 「なんだ柏木。教科書もノートも忘れたのか?」 忘れ物……遥が? 今まで忘れ物なんてしたことなかったのに。 それに国語の先生は忘れ物をする人には居残りで国語のプリントをやらせる。 だから皆忘れ物なんてしないのに。 もしかして、と思いさやかを見た。 「クスクス、ざまぁ」 「ちゃんとわからせなきゃね。誰が偉いのか」 「さやか意地悪ー。クスクス」 さやかと仲がいい子達も皆笑っている。 あぁ、こうなっちゃったか。