「はーい、部外者からちょっといい?」 軽く右手を挙げ、さやかを見る。 「部外者さん、どーぞ」 それに答えてくれたのは啓汰。私の好きな人……って、それはどうでもよくて。 「遥、わざとじゃなくても謝った?」 「あ、まだ。さやかちゃん、ごめんなさいっ」 頭を深々と下げた。 「謝る気あんの?蹴られたスマホ、手元にないんですけどー」 後ろの机に左手をつき、遥に手の平をブラブラと見せる。