「……あ、ごめん」
青って、見た目めっちゃ細いから軽そうって思ってたけど……すごく重い!
男だから?
それか、これが細マッチョなのかな?
後ろに立ってる青を見るとこの学園の男子制服だろうと思われる服をちゃんと着ていた。
勿論、王子先輩と同じ物だけど。まぁ、当たり前か。
すごく似合ってるな……VIPってすごいな。
「……何?なんか変?」
「い、いや……何でもない。ていうか、近いんだけど」
言葉の意味はわかるよ、私が見てたのが悪かったし。
いやでも……こんなに近付いてくる意味はさっぱりわかんないよ。
視界が青の顔しか見えないくらい近い。
「……そう?」
目悪いのか、こいつは。
それともわざと?それか、天然?
「うん……そう」
首傾げられても近いもんは近いでしょ。
普通の人と青は感覚が違うのかもしれないな。
きっと、私じゃない女の子だったら今の青にやられてたんだろうな。
普通の女の子ならね。
「……私もいますからね、お二人さん」

