「娘が初彼を連れてくるのだって私はこの17年間ずっと待ったわ。でもね、もう我慢の限界だわ!ということで転校してもらいます!」



いやいや、全然意味がわかんないんですけど?
しかも、それ全然理由になってないし。



「いやいや、意味わかんねぇーし」



「意味がわからないでしょ!ちゃんと女らしくしなさいって何度言えば……。お母さん悲しいわ」



うーん、話が進まないな……。
どうしよ?
とりあえず、転校先の名前だけでも聞きたいよね。



視線を一度お母さんから逸らして辺りを見回してみると食卓の近くに何か大きなダンボールが置いてあった。



なに、あれ?




「ねぇ、あれ何?」



ダンボールを指さしてお母さんを見るとお母さんはさっきの険しい顔から一転して何故かとても嬉しそうな顔に変わっていた。



な、なんだか嫌な予感……。




「あら、よく気付いたわね!あれにはね、明日からあなたが通うとこの物が入ってるのよ!全部指定ですごくお母さん気に入っちゃったのよ。芹那、開けて見てみなさい」



「……はぁ、はいはい」



「はい、は1回!」




このやりとり何回目なんだろ?
もう、聞き飽きた。




椅子から立ち上がりダンボールのとこに行って膝立ちをしてダンボールを開けようと手を伸ばすと紙が貼ってあった。




なにこれ?
"蘭舞学園"……?
なんて読むのこれ?
らんぶ学園?



「蘭舞(ラブ)学園よ」



紙と睨めっこをしていると椅子に座ったまま私を見て楽しそうに笑っているお母さんから発せられたのはすごく変な言葉だった。




「……らぶ!?何そのダサい学校名。やばいって、絶対に」





「やばくないわ。最高のとこよ。特に、芹那にはね」




すごく行きたくないんだけど……。
名前からして嫌だし。
そんな学校名言ったら笑われるだけだって。
しかも、私にはってどうゆうこと?