「柊……っ花?」



「……豹、ごめんね」



「な、なに謝っとんの……や?」



そう言って柊花が泣きそうなほど顔を歪めているのを初めてみた。



「柊花お嬢様、お待たせいたしました」



柊花の後ろにいきなり現れた男。



「あなたが?」



赤茶色の髪のチャラそうな男が柊花の前に跪き柊花の手の甲にキスをした。



「柊花に触んなや!柊花のパートナーは俺やぞ!!」




「残念だったな金髪君。この子のパートナーはしばらく俺だよ?そのあとは然るべきやつの隣だ。ま、こんな美人と一緒に入れたことに感謝するんだなイケメン君?」



「ねぇ、会長どういうこと?この学園は年齢制限ないわけ?」




柊花の肩を抱く赤茶色の髪の男に今から殴り掛かりそうな勢いの豹を抑えている青が赤茶色の髪の男の後ろにいた腹黒王子に問い掛ける。
年齢制限??



「もちろんありますが、彼は蘭舞大学の在校生で……ここからはご自分で言われた方がよろしいんじゃないですか?」




蘭舞大学!?
ここ、大学まであんの……。



「んー、そーだね。杜川千嘉。そこの愚弟の兄貴かなー」



「そんなバカ知りません」




杜川……。青のお兄さん!?




「あ、あれ青の兄貴なんか!?」
「千嘉さんと青の仲は相変わらずなんだね」
「も、杜川くんのお兄さん……」
「青と似てない……」




「杜川様の言う事には逆らえないということですね」