「……いただきます」




「あれ、無視されちゃった?」





「早く食べないと遅刻するからね!」




青を無視するように椅子に座って自分の作ったご飯を食べる。
新婚さんって……。




「うん、美味しい。芹那ちゃんはいいお嫁さんになるね」




「……もーいいから黙って食べて……お願いだからっ」




「芹那ちゃん可愛い」




なんなの!?嫌がらせ!?
もう早くお風呂入ろ……耐えられない。
目の前のお皿を急いで空にする。





「あ、洗い物は俺がするからお風呂入っちゃいなよ」





「あ、うん……」






お皿を持って立ち上がったら青に止められた。
ま、やってくれるならお願いしちゃお……耐えれないし青の前にいるの。





制服とタオルを持って脱衣所に行く。





「……はぁ」





青のワイシャツを脱いで下着を脱いでお風呂場に入り顔を冷やすようにシャワーを頭から被る。
前からだけど……青はなんであんな優しい瞳で私を見るんだろ……それが恥ずかしいけどなんだか嬉しい気持ちになるってのもあるんだよね。





「……はぁ」





見事に頭の中青だらけだ……。
頭、顔、体という順に洗ってお風呂から出た。
タオルで髪と体を拭いて着替えてからドライヤーで髪を乾かす。
脱衣所から出ようとドアノブにてを当てる。






「何の用、3男の俺なんかにようなんかないでしょ。早く帰ってくんない?」




聞いたことない青の低い声。
誰と話してるんだろ?





「青様、これは杜川財閥当主からのご命令です。逆らうことは許されません。日取りが決まり次第御連絡致します」





「ほんとに勝手だね。俺は行かないよ」




「お遊びは程々にと伝えろと言われております。では、失礼致します」





お遊び……。
話の内容は全然わかんないけど。
お遊びって学園での生活の事なのかな?
お金持ちって大変だな。





――ガチャッ――





「青、誰か来てたの?」





「あ、うん。大したことじゃなかったけどね」




「そっか。じゃあ学校行こっか」




「そうだね」