あぁ、やだな。
あんな距離耐えられるわけないよ……。
憂寝てるって理由でやめられないかな?
そうだよ、憂寝てるし……ね?
「大丈夫、憂は俺が抱きしめてるから。そろそろ憂返してくれる?」
「……え?」
腕の中にいた憂から目を離して顔を上げるとそこにはもう男の姿に戻ってる桃也がいた。
着替える早いな……。
「早く青のところ行った方がいいと思うけどな。迎えに来るかもよ?」
迎えに?青が?
来るわけないよ……私が行かなきゃいけないんだし。
青が座ってる所まで。
「…………はぁ……」
「憂の顔見て溜め息つくのやめてくれるかな?」
あんな恥ずかしい思いを二度も味合わなきゃいけないなんて。
と思って俯いて溜め息吐くと桃也に怒られた。
そろそろ、返さないと桃也さらにイライラされそう。
「……憂は連れていかれたくないから返してもらうよ?」
連れて行かれたくない?
桃也の言葉に疑問を抱いてる間に腕の中にいた憂はいつの間にか桃也の腕の中にいて、なぜか青の香水の匂いが強くなって顔を上げようとした瞬間にはもう私の体は持ち上げられていた……多分、青に。
「遅いよ、ハニー?」

