「……クックックッ……」
「……え」
「う、憂……」
「……あ、青の顔……ギャハハハハハハ」
「…… 」
青の声がして青の方に目を向けると腹黒王子と豹は笑い出して、桃也は憂に苦笑して、私と柊花は言葉を失ってしまった。
青の膝の上で青ざめた顔をした憂が青に背を向けたまま箸で刺したミートボールを食べさせようとしてるけど青の方を見てないから青の顔はミートソースだらけになっていた。
「……う、憂……ちょ、早く食べるからこっち見てくれると助かるんだけど……」
青にあんな困惑した顔させられるのって憂だけな気がする。
そんな憂も泣きそうな顔してるけどさ……。
「……青!憂の手掴んで食べろ!」
「桃也……」
桃也……青のために。
「いつまでも憂膝の上に乗せてんな!!」
あ、そっち?
隣で青に嫉妬してる桃也はなんか可愛いかも。
「……あー、そっか」
「……ひぇっ!?」
桃也の言葉を聞いた途端に憂の手を掴んで早々と二重弁当を平らげる。
あの細い体のどこにあんなに入ってんだろ……。
なんてことを考えてたら隣から桃也がいなくなっていた。
「桃也の女装楽しみやな〜」
「別に」
「あ、心配せんでも柊花に勝てるやつなんかおらんからな!」
「……あ、食べ終わったみたい。憂来る」
終わった瞬間に涙目の憂が豹を避けて私の後ろにしがみついていた。
「……憂、お疲れ……?」
憂の頭を撫でると泣きそうな顔から少し笑顔に戻っていた。
憂……そんなに青怖かった?
豹を喋らせないように豹の口を柊花の手が塞いでいた。

