「杜川財閥の息子がそこまで言うなら仕方ないですね……」
うわ……悪意感じる言い方だな。
その言葉に反応する青の体。
「……いいって事……?」
怒ってる青の声が腹黒王子を威圧するような声を出して言う。
ま、待って?
そしたら青が二重弁当を三個食べ終わるまで私が青の膝から動けない!
そんなの冗談じゃない!!
「……私、や……むごっ!?」
青の胸板を押し退けて声を出そうとしたら私の頭に青の手がきて押し戻された。
「なんていうと思いましたか?杜川くんも甘いですね。さ、あなたの今の相手はあそこでホッとした顔している葉山さんですよ」
「……うげっ……」
腹黒王子の言葉を聞いて青の手の力が緩んだ隙に逃げようと一歩下がった瞬間に両肩を後ろに引っ張られて変な声が出る。
「……芹那ちゃんに触らないでくれるかな、会長?」
「なら、あそこにある二重弁当を早く二つ食べ終えて見せたらどうですか?まぁ、まず心配することは葉山さんを泣かせないかじゃないですか?」
私を挟んで私の頭の上で火花が散ってるそんな気がする。
美形二人に挟まれてるそれだけで他の子は失神してしまうんじゃないかな……。
あー、視線が痛いな……女子の。
「芹那ちゃんに手出したらどうなるか知らないからね?」
そう言い残してもといた位置に戻る青。
何が嬉しかったのか肩を震わす腹黒王子。

