そして、異常な空気を感じた柊花と豹が私たちのところまで来る。
「どないしたんや、お前ら?」
「朝からうるさい」
呆れ顔の柊花と柊花の肩を抱いたまま変な顔をしている豹が私たちの所まで来る。
お願いだから……助けて欲しい。
この場所から。
前にはすごく辛そうな顔をした佐藤くんで私の背中に張り付いてる憂、そして私と憂の背後に立ってる青……。
「憂が誤解をしてるんだ」
「芹那ちゃんが誤解してる」
「お、おう……そうなんや」
私と憂の前と後ろから聞こえてくる声の勢いに負けた豹が吃る。
そこで、負けるなよ……豹!!
弱すぎるよ……。
「……あ」
柊花がわたし達の後ろを見てそう声を漏らす。
その瞬間に全員、柊花の目線を追って青の後ろに目を向ける。
「どうしたんですか、杜川・城崎ペアと佐藤・葉山ペア」
「……あっ、先生……」
担任だろうと思える先生が立っていた。
私がそう言うと憂が先生の方に向き直る。
人見知りの激しい憂が……!!
皆、驚いたように憂を見ていた。
「……せ、せ、先生……っ!!」
「なんですか、葉山?」
「わ、わたし達……ペ、ペア変えます!!」
「「「「……えっ!?」」」」

