「……な……りな…………芹那!」



「……ん?」




重たい瞼をく父さんが映った。
どこだろ、ここ?



車の窓の景色はどっかのジャングルかどここに迷い込んだのかと思うほどの緑が生い茂っていた。
こんなに、緑見たのは初めてかも。



「芹那、着いたよ。ここが、今日から芹那が通う学校だよ!」



「……え、此処が……?」


辺りを見渡す限り校舎らしきものは見えなくて見れるのはジャングルか森を思わせるような緑色の木々たちだけだった。




「此処で待ってるように言われたんだよね。生徒以外は校舎に近寄れないらしくて」



あぁ、そうゆうことね。
お父さんの車の中で待っていると目の前から趣味が悪すぎるピンク色の車がやって来た。よく見るとハートが車体に散りばめられていた。



「……うわっ、趣味悪っ。キモッ」



そう言うと隣にいたお父さんは苦笑しながら"その言葉遣い、ママが聞いてたら怒るよ"と言われた。



いや……だって……。



ピンク車の扉が開くと中からはアッシュブラウン色の髪の男が出てきた。
なんていうか、世間一般の女の子ならきっと"王子様みたい"そう思うんだろうな。



その王子様は王子スマイルを浮かべたまま私たちが乗っている車に近づいてきてお父さんがいつ開けたかわからない私の座っている方に来て扉を開けてきた。