「そんな疑いを持った目で見られたら、誰でもわかるよ。そんなことより、走るよ」
あぁ、そういうことか。
どんな目で見てたかなんてわかんないけど。
ていうか、もう青が怖いよ……私。
「逃げるぞ、追え……ハァハァっ……」
私たちが二手にわかれて走り出すとよろよろの大勢も二つに分裂して私たちを追ってくる。
わかれても……こんなにいるんだ。
疲れ果ててるせいかそんなに速くはないけどね。これは……目立つな。
こんなに引き連れて走ってたらまだ体力ある人達にも見つかって、そういう人たちが集まってくる。
この鬼ごっこ、いつ終わるのよ~!!
「……芹那ちゃん、危ない」
「……え??」
――ベチャッ。

