ケータイ小説『ハルシオンのいらない日常』 著:ヨウ


「ありがとう。心強いよ」

海君と居ると、私は自然と、感謝の言葉 が口に出る。

海君の後ろに広がる空には雲ひとつな い。

私たちの友情を見守るように、包むよう な水色。


空には、いろんな色がある。

季節や時間によって、異なるカラー。

それでも、やっぱり同じ空。

ひとりで見ると霞(かす)んで見えるこ との多い空も、海君と一緒に見ると希望 を表現した大空に見えた。