彼が虚勢をはる理由






夏野君は小さく叫んで、みるみる顔が赤くなった。本格的に頭を抱え込む。
……えーっと、この反応は、素敵な答えを期待しちゃっても良いんでしょうか? 少しドキドキしながら、続きを待つ。
ってか、さっき答える前に少し考えてたよね? こういう流れになる事までは想像出来なかったんでしょうか?


「…~~そうだよ! 星崎が気になるから、普通に馬鹿にされたのが許せなかったんだ!!」


夏野君がヤケになったように、口から答えを吐き出す。今度は私が、少し顔が熱くなる。
でも私的に、というか全ての女の子的に、一番欲しい言葉は入っていない。

「ずっと考えてたっ…、星崎が俺を好きだと言ってくれた日からずっと…。星崎の想いは、本当に純粋に嬉しかった。でも巻き込まないか、傷付けちゃわねぇか、それが心配で……。でも考えてみると、星崎なら俺の先入観に振り回されず、ちゃんと俺の行動の理由を理解してくれるんじゃないかって思った。きっと、誤解もせずに、一緒に居て楽しいんじゃないかと思ったんだよ」


夏野君の口から零れ落ちる想いは、何処までも真っ直ぐで、純粋で。
その言葉の数々に、思わずヒリヒリした痛みまで覚えてしまいそうだったんだ。





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