「最低だね。何処にそんな暇があるんだか」
「本当だよな。少なくとも星崎は、部活してないみたいだけど、そんな事してる暇無いだろ?」
「無いね。ハルや舞子と喋って、こうして夏野君とも喋って、英語の予習復習してたら、そんなくだらない事に割いてる時間は一秒も無いね」
「あはは、確かに」
私は怒りと共に少し呆れも感じつつ、ズケズケと喋ってからドリンクを飲む。
夏野君に言った通り、毎日を普通にこなして、もっと知りたい事を全部知ったり、やりたい事を全部やり遂げようとしたら、そんなしょーもない事をしてる時間は皆無だ。
世界は何故か知らないけど無駄に広いし、しかも常に意味無く拡大し続けている。当然だけど、私が知らない事だって沢山ある。それを、どうにかして全部知ってやろうとは思わないのかな? そしたら、時間なんて幾ら有っても足りないのにね。
「…はい、これで"一回目は必ずシカトしてる理由"は答えたよ。次は何が知りたいですか?」
夏野君がドリンクをすすって、少し溜め息を吐いてから、私に問いかける。
どうやら、隠し通す事を諦めたらしい。夏野君が答えてくれるっていうのなら、私は夏野君を全部知りたい。
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