「星崎、どうしたの? つーか息、大丈夫?」
…大丈夫じゃないよ。誰の所為だと思ってんだよ。
夏野君の問いかけに、私は相変わらず息をゼーゼー言わせながら、何とか夏野君の顔を見る。
そこには輝く金髪と、右耳のみにズラッと並んだピアスの、いつもと変わらないように見える夏野君が居た。
目が合う。夏野君の目の中の光が、一瞬揺らいだ…気がする。
「私は! 夏野君に! 聞きたい事が! 沢山ある!」
息が苦しいまま、私が叫びつつ何とか夏野君に伝えると、夏野君はプッと吹き出した。
…笑いやがったな、コイツ。
「分かった分かった。取り敢えず落ち着けよ、星崎。そんなんじゃ話しにくいだろ。取り敢えず、どっかに座ろーぜ」
夏野君の提案に何とか頷いた私は、そのまま駅の向かいにあるファーストフード店に入っていく夏野君の後を追う。
そのまま注文はせずに、手頃の席の前で立ち止まった夏野君は、席の方を手で示して、私の方を振り向いた。
「星崎、先に座ってて」
席を取っておきたいのだと思った私は、そのまま大人しく席に座った。
向かいの席を取られないように自分の鞄を置いて、注文の為にレジの前に並ぶ夏野君を見送る。
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